
ニキビの原因と悪化要因
顔面の3ミリほどの丘疹が多発した状態です。あまり炎症の伴わない白色の病変から、赤色調の炎症を伴うもの、古くなり黒色になったもの、また、以前の強い炎症の影響で痕になってしまったものなど、いろいろなものがあります。患者さまの病状、生活環境などで治療法、対応が異なります。
脂質の多い食事や、睡眠不足が原因で症状を悪化させると考えられています。これらの生活習慣が皮脂の分泌を活性化させ、皮脂腺の働きを過剰にさせる原因になるのです。また、ストレスを過剰に抱えるとホルモンバランスが崩れ、皮脂分泌がさらに促進され、症状の悪化につながる可能性もあります。
ニキビの種類
白ニキビ
白ニキビとは、皮脂が毛穴に詰まった状態です。小さな白い点状のニキビですが、目立ちにくく、見逃してしまう場合もあります。皮膚の内側では毛包が広がり、それに伴ってアクネ菌が増殖していきます。
赤ニキビ
赤ニキビとは、コメドが悪化して炎症を引き起こした状態です。毛包では、既にアクネ菌が活発に活動しています。これが原因で、炎症を引き起こす様々な物質が産生されてしまいます。
膿ニキビ
膿ニキビとは、赤ニキビが悪化して、激しく炎症を起こした状態です。黄色い膿が透けて見えることが特徴で、皮膚の内側では、アクネ菌がつくった酵素の「リパーゼ」が毛包の壁を壊しています。このため、炎症を起こす物質が毛包の外に飛び出し、ニキビの炎症が周囲に広がってしまいます。さらに重症化すると、ニキビ跡ができる恐れがあるため、早めに治療を行うことが重要です。
治療方法について
外用薬
塗り薬を用いてニキビ治療を行う場合は、症状の段階に応じて、最適な薬剤を選ぶことが重要です。初期段階でしっかりとしたケアを行うことにより、ニキビの悪化を防ぎやすくなり、素早い完治が見込めます。初期段階の治療においては、スキンケアを中心にアプローチし、肌の状態を整える作用を持つ塗り薬を選ぶことがポイントです。
ニキビが進行して赤みや腫れを伴っている場合は、アクネ菌の増殖を抑える薬を用いて治療します。さらに症状が進行して、化膿したり、強い炎症やかゆみが見られたりする場合は、抗炎症作用を持つ薬を使って治療します。
内服薬
飲み薬においても、ニキビの症状や進行度合いに応じた薬を選ぶことが重要です。初期の段階であれば、肌の調子を整える飲み薬でも、十分な効果が期待できます。しかし、肌に炎症が見られる場合は、その原因となるアクネ菌に作用する薬を服用しなければなりません。
重度の症状がみられる場合は、細菌の増殖抑制や、抗炎症作用・皮脂分泌抑制作用が期待できるミノマイシンを用いて治療します。また、化膿を伴う場合や、抗生物質が効かないニキビの場合は、イソトレチノインを処方することもあります。
治療の流れ
問診
ニキビができた時期や経過、体調、生活習慣をお伺いします。恥ずかしくても隠さず、正直に説明することが、スムーズに治療するためのポイントです。
検査
原則として特別な検査は行いません。重症例の場合のみ、血液検査やホルモンバランスの検査を行う可能性があります。
ニキビ治療の説明
問診や検査の内容をもとに、患者さまのライフスタイルも考慮した上で、医師が治療計画を立てます。治療目標や予想される経過の説明も行うため、わからないことがあれば遠慮なくご質問ください。基本的には薬物療法を選択し、症状に合った治療薬を処方します。状況により、面ぽう圧出などの処置も行います。
薬の説明
塗り薬や飲み薬など、処方される薬の使い方や注意点といった説明が行われます。副作用のリスクもあるため、医師の指示を必ず守りましょう。
生活上の注意点
洗顔や食生活のポイントなどのアドバイスが行われる場合もあります。
生活習慣の改善アドバイス

ニキビを改善する上で重要なのは、生活習慣を見直すことです。
特にストレスを発散することや、バランスの良い食生活を心がけることがポイントになります。紫外線を避け、清潔さを保つことも効果的なため、スキンケアの方法も見直しましょう。
