
加齢とともに増える
「脂漏性角化症」
加齢とともに増える斑点上のシミのような良性腫瘍です。
皮膚の老化現象により起こるとされます。
皮膚のうち、日光に当たりやすい顔には多くできます。
年々少しずつ大きくなり、数も増えてきます。
まずは、ご相談ください。
原因と特徴
脂漏性角化症(老人性いぼ)とは、皮膚の老化現象によって発生する、褐色や黒色の良性腫瘍です。老人性色素斑(しみ)と似ていますが、皮膚がやや盛り上がることが脂漏性角化症の特徴です。ほとんどの場合、痛みやかゆみといった症状は認められません。
脂漏性角化症の原因は解明されておらず、現時点では不明です。多くは40代以降に発症するため、加齢との関連性が指摘されていますが、サイズや個数、発生箇所などの個人差が大きく、遺伝的要因との因果関係も否定できません。また、紫外線の曝露を受けやすい箇所に発生しやすいため、紫外線も発症原因の一つとされています。
治療方法について
液体窒素(保険)
液体窒素で患部を冷凍凝固し、異常な表皮細胞を除去する治療法です。治療中・治療後に痛みが発生しやすいほか、冷凍の度合いによっては再発したり、瘢痕が残ったりするため、経験豊富な医師による治療を受けることをおすすめします。治療部位には色素沈着が半年~2年程度残る場合が多く、これが顔面を治療する際のネックです。
レーザー治療
当院ではAcuPulseを用いた治療を行っています。AcuPulseのサージカルモードは、高い出力で深い層まで蒸散でき、異常な表皮組織を確実に除去することが可能です。また、高性能なスキャニング機能が搭載されており、脂漏性角化症によるいぼを極めて薄く、かつ均一に蒸散できます。
液体窒素を使用した保険治療は、治療に痛みを伴うことや、最長で2年もの炎症後色素沈着が起こることが欠点です。一方のレーザー治療では、熱による損傷が少ない照射ができ、傷跡が残るリスクを最小限に抑えられます。
治療の流れ
診察・診断
皮膚科において視診・触診を行い、脂漏性角化症かどうかを判断します。
治療法の選択
脂漏性角化症は良性腫瘍のため、症状によっては経過観察のみを行います。見た目やかゆみが気になる場合に選ばれる治療法は、次の2つのうちいずれかです。
- 液体窒素
- レーザー治療
アフターケア
治療後の患部には、一時的に赤みやかさぶたができる場合があります。これらは自然治癒するため、擦ったり剥がしたりせず、できるだけ患部に触れないよう意識して治癒を待ちましょう。
患部は清潔に保つ必要がありますが、刺激の強いスキンケア用品の使用は、皮膚の状態が落ち着くまでおすすめしません。薬が処方された場合は、医師の指示に従って適量を使用しましょう。
施術後の注意事項
・脂漏性角化症の治療後は、患部がデリケートな状態です。外出時には保護テープや日焼け止めを使用し、しっかりと紫外線対策を行いましょう。
・治療後に炎症後色素沈着が生じる可能性があります。この場合は、医師の指示に従い、適切なケアを行ってください。
