
生まれつきの
青アザ・茶アザについて
青アザの中でも、目の周りにできるものは特に目立ちやすく、見た目を気にされる方が多い症状です。生まれたときからある場合や、少し遅れて発症するケース、さらには思春期以降に目立ってくる場合もありますが、いずれも皮膚科で治療可能です。
また、多くの方に見られるおしりの青アザ(蒙古斑)と同様に、足・腕・背中などにできる「異所性蒙古斑」というタイプの茶アザもあります。これらは乳幼児期に見られることが多いものの、異所性蒙古斑の場合は成人しても自然には消えないことが少なくありません。
いずれも治療可能となっていますのでご気軽にご相談ください。
原因と発生メカニズム

太田母斑の主な原因は、メラニン色素の蓄積です。皮膚の真皮層に存在する、メラニンを生成する「メラノサイト」と呼ばれる細胞が異常に増殖すると、メラニン色素が蓄積されやすくなります。メラノサイトについて詳しくは解明されていませんが、遺伝的要因やホルモン、日光曝露などが異常増殖の原因になるとの説があります。一方、異所性蒙古斑は、生まれる前から持つ、皮膚深層部の色素細胞が脱落せずに残ったことが原因で、皮膚が青く見えると言われています。
治療方法
Qスイッチルビーレーザー

Qスイッチルビーレーザーは、青アザや茶アザなどの色素性病変に対して高い効果を発揮する治療法です。
このレーザーは特定の波長で色素に集中的に作用し、周囲の健康な皮膚へのダメージを最小限に抑えます。とくに青アザや茶アザに効果的で、メラニン色素を分解して体内で自然に排出させる仕組みです。
治療回数は症状により異なりますが、多くの場合、数回の施術で明らかな改善が見られます。術後は一時的な赤みや腫れが生じることがありますが、適切なアフターケアで安全に回復します。
治療の流れ
問診
問診では、アザの位置や大きさ、色、これまでの経過を確認します。家族の罹患歴や、服用中の薬の内容など、アザとの関係が疑われる事項も、問診の際に確認します。
検査
視覚的な観察が中心となりますが、症状により皮膚組織検査も行います。太田母斑にはいくつかのタイプがあり、早発型は見た目だけで診断が可能です。しかし遅発型の場合は、肝斑や日光黒子の疑いもあるため、慎重に鑑別しなければなりません。眼球強膜の所見がある場合は、太田母斑と診断できます。異所性蒙古斑は、仙骨部以外の場所に症状が現れるため、位置や色味、大きさから診断します。
治療
Qスイッチルビーレーザー治療は、色素性病変の治療に用いるレーザー治療法の一種です。しみ、そばかす、アザ、刺青などの治療に用います。メラニン色素を破壊し、肌への負担を抑えることにより、効率的に色味を薄くしたり、除去したりできます。
アフターケア
照射した部位に、軽いやけどやかさぶたが生じる場合があります。かさぶたは1~2週間で剥がれますが、その間は軟膏を塗り、テープを貼って保護しましょう。また、紫外線への曝露にも注意が必要なため、日焼け止めや日傘を活用するなどして対策しましょう。
